溝渕ケンイチロウfoundation

2017.4.15 releaseAmazon / 溝渕山荘 / ライブ会場 / 各サブスクリプション)

 

2,160円(税込)/ 6

発売元:BINGO LAB

収録曲:1.one journey 2.雨音テンダネス 3.惑星ハロー 4.ROCKET 5.夕凪 6.新しい今日



このアルバムを聴きながら一緒に槍ヶ岳に登った時の事を思い出しました。

平地では熱い男、溝渕ケンイチロウは意外にも山の中ではジェントルマンだった。

シンプルに構築されたサウンドの中に熱さと涼し気な風が織り込まれていて、

ケンちゃんそのものだと思ったよ!

 

彼が次にどんな山を登り、どんな景色を瞳に映すのか見届けたくなるようなアルバムです。

 

アイコ(advantage Lucy)



大袈裟じゃなくて、
ここには、夢と青春と、
愛と優しさと、男の浪漫が詰まってる。
シンガーソングライター、
溝渕ケンイチロウ、デビュー。

新井仁(NORTHERN BRIGHT / SCOTT GOES FOR / RON RON CLOU / N.G.THREE)



健さんとは僕のライブサポート、ソロワークス、多岐に渡り年月を重ね13年。ドラマー、作曲家、アレンジャーと多才を昔から発揮してはいましたが、 まさか歌うとはあの頃は思っていませんでした。歌とは本当に、僕も日々色んな感情を抱かせていただく不思議なものです。思い返せば、歌に対するリスペクトを感じる方であり、自身も真摯に付き合うための日々を模索し考えておられたのでしょう。環境の変化もまた、限られた1度きりの人生の歯車を組み替えるには大きな意味合いになったのだと思います。覚束なかったアコースティックギターをいつの間にか自身の世界のひとつ、歯車に変え、瀬戸内に戻った事への寂しさと、ご自身の寂しさが淡く和らいだ頃にアルバムの報せが届きました。この1枚の重要性を誰よりも感じているのがご自身であり、そして詰め込んだ音楽人生の足音とも言うべき音とメロディ。遅ればせながら、と謙虚さも漂う歌声に混じるアンニュイさ。ライブを聴いた後、手にしたくなる作品に昇華しており、今の自身の等身大を全て考えているのではとそう感じる、と言えば大げさかもしれませんがそう感じる作品です。

 

岩瀬敬吾(ex.19)



ケンイチロウくんが広島に帰った。その理由を深く聞いた事はない。

SNSや都会の人混みの中で僕らはいつしか孤独になる事を忘れている。

彼が語りかけてくるこの「foundation」はそんな孤独に対峙する彼が得た全てを教えてくれるんだ。

そうか、彼は彼らしい人生を得る為に広島に帰ったんだ。

備後から発信される彼の素敵な音楽に僕は興味が尽きない。


上野アキラ(AKIRA WILSON / HARISS / SIDE-ONE)



何かと振り回されてバタバタの毎日に、

春が訪れたような風を吹かせてくれる曲たちに、ありがとうと思わせてもらえました。

たまには立ち止まって、たまには振り向いて、たまには足元から視線を上げて大きな空を見上げて、

静かに耳を傾けてみたときに見える「foundation」。

そんな大切なアルバムだと思います。

川西幸一(ユニコーン)



ケンイチロウ先輩とは、やたらとスタジオでよく会いました。 ロビーで音楽の話とか、笑い話、沢山していました。些細な話の中にも必ず『音楽への熱』と『優しさ』が溢れていて、いつも夢が膨らんだし、挫けそうなときは励まされました。DQSで見せる体育会系鬼軍曹、頼れる兄貴。 同じドラマーというパートでありながらも常に『歌心』を感じさせてくれる存在。 そんなケンイチロウさんが、サポート楽器以外全部、しかもmix、マスタリングまで自力でこだわり抜いた作品。 僕の感じていたケンイチロウさんの優しさが溢れてます。飽くなき音楽への探求心が、このカラフルな楽曲群になってるんだと思います。 音楽からこんなに人柄とか、積み重ねてきたものが伝わってくるのは凄いです。 拠点を移されたので前みたいに毎日のようにスタジオで会うことがありませんが、このアルバムを聴いたら今までで一番近くに感じました。 優しさに包まれつつ背筋がピンとなります! これからも引き続きよろしくお願いします!

 

久保裕行(THEイナズマ戦隊)



馴染みあるメロディ。思わずニヤリ。同じステージで弾き語りしてた時もケンさんの頭の中では、こんなにも音の世界が広がっていたんだね。きっと生まれ育った環境が、すでに備わっている感覚をより研ぎ澄まさせ、活性化させるものがあるんだろうな。海のない街で育った僕からしてみれば羨ましい限り。山登りで言うならば、何処を目指すかよりも誰と登るのかを選んだような、仲間を思う気持ちと柔らかくも硬い意志のある声にまた磨きをかけた新たなる出発点。今度はどんな眺めが観れるかね。また登りましょ。

 

サクマツトム(ハックルベリーフィン)



溝渕ケンイチロウ「foundation」聴かせていただきました。感慨深くて感想が山程出てくるのでテーマを一曲「夕凪」に絞って話そうと思う。何を隠そう僕は生粋のセロファンファン。どれくらいファンかと言うと、全ての曲の作家がわかる。シロウ曲、西池曲、河野曲、溝渕曲、その4枚のセロファンが重なって出来たアルバムはどれもすごく美しい。だからケンイチロウの脱退を聞いた時は本当に淋しかった。しかし、その後の彼の音楽人生を割と近くで見させてもらったが(PLECTRUMでも数年一緒に音を出した)、セロファン越しに見る光よりも眩しく、自ら光を放つ存在になったんだなと実感した。そしてまた時が経ち、いよいよソロアルバム発売!なんと「夕凪」のクレジットに御隠居(ニシイケタカシ)と先生(コーノカオル)の名が!優しい歌詞と歌声を包みこむ 素敵なギターリフと、ダンディズム満載なドラミングに絡み合うグルーヴィなベース。いつまでも続いて欲しいがフェイドアウトで「新しい今日」がやってくる。十数年の空白を経て一瞬重なった3枚のセロファン。それはとても美しい瀬戸内の夕焼けの色。

タカタタイスケ(PLECTRUM)



ロマンを求める男にしか作りえない、とてもロマンチックなアルバム。
旅の途中で見た景色を、俺はあなたの目を通して観ることができました。

高橋浩司(DQS / HARISS / ex.PEALOUT)



確か2000年頃のことだったと思う。誰かの誘いでロックバンド ”セロファン” のライブを観に行った。場所は馴染みの下北沢CLUB Que。階段を降りて地下二階。ライブハウスに来たんだなと感じさせる黒くて重い扉を開けた途端、飛び込んで来た鮮烈な音楽に耳を奪われてしまった。

そのバンド ”セロファン” でドラムを叩いていたのがまさに溝渕ケンイチロウ、その人だった。歌ものでありながら曲が長尺で、やたらとかっこいいインストゥルメンタル・パートに同業者として嫉妬した。当時ポストロックと呼ばれたシーンの流れに呼応するような素晴らしいライブだった。終演後、誰かの紹介でボーカルの高内さん、そしてドラムのケンさん(一度もそう呼んだことはないけど勇気を出して)と話をした記憶がある。高内さんは眼鏡をかけていかにも繊細そうな印象。ケンさんは気さくな兄貴っぽい印象だった。実際に後々の再会までずっと年上だと思っていたくらいだ。たぶんその時、連絡先くらいは交換したと思うけど、天性の人見知りを発揮してそれ以降一度も連絡を取ることもなく長い年月が過ぎていった。

 

そして去年、2016年の夏。再びケンさんと会うことになる。場所はまたしても下北沢。馴染みのライブカフェ風知空知。中村大、溝渕ケンイチロウ、高橋徹也の共演によるライブ・イベントで、タイトルは「夏色テンダネス」だった。会場で16年振りに話したケンさんはやっぱり兄貴っぽい貫禄があり、同世代、同学年だと聞いた時はいささか驚いてしまった。ただこういうのは最初が肝心なので、今さらタメ口はきけないのだ。念のために言っておくと顔が老けてるとかそういう意味では決してない。なんというか困った時に相談に乗ってくれそうな頼り甲斐のある兄貴というイメージだ。お互い40代も半ば。今さら人見知りという歳でもないので、その日はすぐに打ち解けることができた(少なくとも僕にとっては)。しばし歓談の後、三者が順番にリハーサルをしてゆく。そう言えばドラマーのケンさんは知っているけど、ギターを弾いて歌う姿は初めて見るなと思っていたところに、そっと優しい音楽が流れてきた。ギターのスティール弦と指がキュッとこすれる音。繊細で控えめなディレイ(これはストライモンの音かな)と同化するようなテンション・コードの響き。一聴してこれは良い曲だとわかる本物の歌だった。歌詞の中に出てくる ”テンダネス” というフレーズを聴いて、なるほど今日のイベントはこの曲から名付けられたタイトルなんだなと気付く。それが本作にも収録されている「雨音テンダネス」という曲だ。溝渕ケンイチロウの音楽に耳を奪われた、二度目の経験だった。

長い前置き、いやもうこれで充分だと思うのだが、これが僕とケンさんとの音楽を通じた二度の出会いである。アルバムのプロモーションになるような気の利いたことは何ひとつ書けなくて本当にすまないと思う。あとのことは実際にアルバムを買って、ライブに行って、音を聴いて感じてくれコノヤロー、としか言えないのである。とにもかくにもケンさん、アルバム・リリースおめでとうございます。ロックンロール!

高橋徹也(音楽家 / 1972年生まれ)



僕は音楽はスピーカーで聴く事がほとんど。だが、この作品を初めて聴いたときは、たまたまイアフォンだった。すると頭の中に現れたのは、歌詞と声、 曲と音像が1本の道となる感覚。ドローンでとある道順を映像追体験するかの情景は、焦る事なく、飽きる事なく、いつの間にかリピート。では2周目はスピー カー、「あぁ、やっぱり」同じさま。そこにあるのは再生環境に左右されない筋の通った作品。これは溝渕ケンイチロウ氏と出会ってから、まだそんなに経っていない僕の素直な感想。良盤か否か、自分の時間に腰を据えて「1枚」聴いてみて欲しい。

 

出原亮(福山 Cable)



バックパッカー・ミュージック。「人生は旅」だと言う。どんな旅を楽しむのも自由だ。パックツアーは、それなりの満足を与えてくれるだろう。バックパッ カーは、自分が観たい街を歩く。時には行き先も決めやしない、自分の感覚だけをたよりに。彼の音楽に「バックパッカー・ミュージック」と名前をつけた。それは、憧れであり、かけがえのない友人の音楽だ。

中村大(BANK / ex.ARCH)



セロファン、ザ・カスタネッツ、DQS。それぞれ下北沢…いや日本のロックシーンに大きな影響を与え、そのフォロワーが無数に生まれるというバンド のリズムをキープしてきた男が、いま唄に目覚め自ら声を出すことにシフトチェンジしている。奇しくも東京という慌しい世界から生まれ育った広島へ拠点を移 し、そこで感じる風、光、波の音を音楽にしている。世界にも類を見ない経験を持つ広島という土地で独特の感性を生まれながらに持ったケンイチロウが放つメッセージ。怒りや悲しみは、人というフィルターを通して優しさや未来に変わっていく。そんな広島という街とケンイチロウにリンクする感性から溢れ出る音。このせわしない時代だからこそ、この音楽を聴いてみよう。

 

二位徳裕(下北沢 CLUB Que / Zher the ZOO YOYOGI)



ケンイチロウのアルバムが届いたよ。ジャケットは稜線に張られたテント。まずこのテントのしわ一つないパツパツの張りっぷりに驚いたよ。俺も何百回 とテント張ってきたけど、こんなに綺麗に張ったことは一度もないよ。まったく几帳面かつ器用な男だよ。音源の曲は弾き語りではおなじみの曲だけど、サウンドが変わると別物に感じる。多分、楽器は弾いてもらったテイクの音データを送ってもらってミックスしたんだろうけど、こんな事は時間をかけて音を出し合ってきた相手としかできないことだ。お互いの意思を、曲の中で共有するっていう作業。それをキチンとミックスしてパッケージするという作業。そもそものトラック自体がよく出来ている必要もある、根気のいる作業。脱帽。カスタネッツでもケンイチロウの楽曲は何曲も演奏したけど、今回の音源を聴くとそれらの曲の捉え方が変わった気がする。「惑星ハロー」や「夕凪」とかを聴いて特に。ケンイチロウはホントにロマンチストなんだなと思う。ロマンチストには生きづらい世の中や世代になっていくのかもしれないけど、そこは根気のある男だからね。どこででも根を張って枝葉を広げていくのだろう。このアルバムがその最初の果実だ。ごちそうさま。   

 

マキノゲン(ザ・カスタネッツ)



可愛い後輩の新譜。

彼の事は臆することなくそう言える。

生活拠点を東京から移し精力的に旅を続け、ライブをしてきた彼の音は強くて優しいなぁ。

移動する乗り物の中で聴きたい。


真城めぐみ(ヒックスヴィル / ましまろ)



知らない間に忘れちゃってフタしてた感情とか想い出とか、なんかそういう胸の奥の方のとっても大切な何かが、ゆっくりゆっくり溢れでてきて、胸がいっぱいになるんです。プレイボタンを押した瞬間、まるでケンイチロウ君の五感にすべりこんでいくような、とっても不思議で幸せな30分間のトリップ。出会って二十数年。お互いに色んなことがあって、ここにいて、そして、まだまだ旅は続くんだね。素敵な音楽を作ってくれてほんとにありがとう。かっこいいよ、ケンイチロウ君。

松本タカヒロ(ザ・タートルズ)



「美音子、そろそろ弾き語り、やってみようよ」
溝渕ケンイチロウという人間は、ややもすると安全地帯でぬくぬくしがちな私を鼓舞し、思いもよらない経験のチャンスのチケットを差し出す。あれから何年が経ったのだろうか。私はソロという道を選ばず、現存するバンドを続けながら新しいバンドを始める道を選び、溝渕ケンイチロウは現存する自己の関わるバンドを続けつつ、ソロをひたすらに突き詰めた。その後はもう、私が説明するまでもないと思う。今のこの音、このアルバムが、溝渕ケンイチロウ。
ケンイチロウ君、リリース、おめでとう。素敵な素敵な作品を、ありがとう。

美音子(Swinging Popsicle / Alma-Grafe)



どこを切っても切ないメロディ、アレンジ、演奏。

隅々まで丁寧に作られたのが手に取るように分かり、胸が締め付けられます。

そして声がもうズルいです。

やるせない午前3時の音楽。

すべての音楽LOVER達にとって大切な一枚になるでしょう。 

矢部浩志(MUSEMENT / ex.カーネション)



溝渕ケンイチロウは出会ったときから僕にとってはドラマーである以上にソングライターだった。
キャリアを総括したこの『foundation』は、大げさではなく命がけのレコードだったはずだけど
メロウで軽やかな歌たちばかりが聞こえてくるのはなぜだろう。

もしかしたら彼の人生において今が一番自由自在な季節なのかもしれないな。

時間と距離を越えてひょっこりと目の前に現れる流浪の旅人の姿を見るたびに、僕はそう考えるのだ。

山田稔明(GOMES THE HITMAN)